
思いっきり,自分の思いを伝えたくて
小学生のころから,歌を聴(き)けば曲よりも詞が気になり,漫画(まんが)を読めば絵よりセリフが気になるほうでした。中学生のころから詩をよく書くようになり,高校時代に音楽雑誌(ざっし)や小説を読みながら,ぼんやりと『書く仕事をしたい』と思うようになりました。以前は広告の文章を書いたり,雑誌(ざっし)で記事を書いたりしていたのですが,それらの仕事は,自分の思いを書くというよりも取材対象についての情報を書く仕事でした。そこでわたしは『思いっきり自分の思いだけを書きたい。本を出して,みんなに読んでもらいたい』と思うようになり,作家をめざし始めたのです。
次回作について考える

『次は何を書こう……』そんなふうに次回作を考えているときが,いちばんわくわくします。考える場所は,電車の中の場合もあれば,友だちや家族とごはんを食べているときのことも。でも,いちばんアイディアがうかぶのは,日中ひとりで仕事部屋のパソコンに向かっているときや,休けいがてらリビングのソファでぼーっとしているときです。わたしは数年前からある新聞に「デジタルボイス」という連さいをしているのですが,この連さいタイトルとテーマも,仕事部屋でふとうかびました。あのときは本当にわくわくしましたね。自分でも『なんていいタイトルとテーマなんだろう!』と思いました。わくわくしたまま企画(きかく)書を一気に書き上げ,新聞社に提案(ていあん)したところ,気に入ってもらえて,連さいが決まりました。こんなふうに,自分で考えた企画が形になるのが作家の仕事の醍醐味(だいごみ)だと思います。
3年がかりで書いた作品がデビュー作に


作家になりたいと思っても,急に仕事をもらえるわけではありません。だからわたしは,まずはげんこうを書いて出版(しゅっぱん)社に自分をアピールしようと思いました。『いつか夢はかなうはず』と信じてメールマガジンを書き,ホームページを知人に作ってもらいました。そうして3年かけて書きためたげんこうをある出版社の編集(へんしゅう)者に見てもらい,「出版しましょう」と言ってもらったときの感動は,いまだに忘(わす)れられません。1冊出版するつもりだったのが3冊のシリーズ本となり完成したときや,読者から「とてもいい本でした」とファンメールをもらったときも感動しました。あきらめないで行動しつづければ夢は実現(じつげん)できるんだと思います。



