
人をきれいにして,自分もわくわく

幼稚(ようち)園から小学校の低学年のころ,シロツメクサの花を集めて王冠(かん)やネックレスを作るのが好きでした。できるだけ色や形のきれいなものを選んで作り,できたものを友だちにプレゼントしたりもしました。同じ王冠を作るのでも,「○○ちゃんはピンク色のアカツメクサを混(ま)ぜた方がかわいい」とか「あの子の場合は全部白でまとめた方がすてき」などといろんな思いをめぐらせながらひとつひとつ心をこめて作っていました.でき上がった王冠を目の前で友だちがつけてくれ,自分が想像(そうぞう)したとおりとてもよくにあっていて相手にも喜ばれたとき,『人をきれいにするって自分がわくわくするだけでなく相手にも喜ばれるし,一度で二つの幸せが得られるのだなぁ』と実感しました。
自分だけの着付けの表現(ひょうげん)ができたら……

世界でたったひとつのオリジナル【独自(どくじ)】な帯の結び方とコーディネート【調和の取れた組み合わせ】を考えているときや,自分の頭の中でイメージしたとおりにうまく結ぶことができたとき,そんなときが,いちばんわくわくできる瞬間(しゅんかん)です。実際(じっさい)に結ぶ帯や着物をながめながらうかんできたイメージをデッサンしたり,それを着る人のみりょくを最大限(さいだいげん)に活かすためのコーディネートを考えたりするのはとても楽しいことです。初めからいいイメージがうかばなかったり,うまく結べなくて苦労したりすることもあります。けれどそんな苦しい山を乗りこえたとき,それまで思いもよらなかった新しい帯の結び方やコーディネートを発見するという感動を味わうことができるのです。そんな自分だけのオリジナルを見つける喜びはなにものにもかえがたいものです。
新しい結び方を喜んでいただくという,最高の喜び!

知人の女性(じょせい)から,成人式に親御(おやご)さんが買ってくれた着物を,もっとモダン【現代(げんだい)的】でかわいらしく着たいと相談されました。着物の色がむらさきで帯が黒っぽいためどうしても地味(じみ)な印象になってしまうのだそうです。帯の裏(うら)地を見ていたら真珠(しんじゅ)貝の中身の色ににているような気がしたので,真珠貝から生まれたおひめさまのイメージにしようと思いました。文庫結びというリボンのような形をした結び方を変形させ,パールで出来たネックレスと組み合わせたら真珠貝の中から無数のパールがあふれ出たような印象に仕上がりました。わたしはその帯結びを「パール・プリンセス」と名づけました。でき上がりを見たかの女は,今までになく斬新(ざんしん)で個性(こせい)的な結び方だと大変喜び,自分がおよめに行く日が来たら,また,この「パール・プリンセス」を結んでほしいと言ってくれました。
| 小学生のころに好き だったことを教えて! |
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