
世界の若者(わかもの),地域(ちいき)の人たちといっしょに

生まれ育った横浜(よこはま)には港があり,小学生のとき,船を見ながらいつか世界じゅうを旅してみたいと思っていました。そして,大学生になっても想いは消えず,1年間学校を休んで世界をまわってみようと思いたちました。せっかく世界を旅するのだから,ただいろんな国に行くだけではなく,いろんな国の人たちといっしょに寝泊(ねとま)りをしながら,地域の人とボランティア活動をすることができる“ワークキャンプ”に参加することにしました。ポーランドでワークキャンプに参加したのですが,いろいろな国の人たちが地域の人たちと協力して,『その地域を良くする』という一つの目標のもと活動をおこなう姿(すがた)を見て,世界を平和にするすばらしい活動だと感じました。
帰国後,日本でもその活動を広げたいと思い,賛同(さんどう)してくれる人たちを集め,日本でのワークキャンプ活動を始めました。そして,その活動が今のわたしの仕事になっているのです。
社会の変化を目の前で感じて

ワークキャンプは,『この地域をもっと良くしたい』という地元の人たちと,いろいろな国のボランティアの人たちによっておこなわれます。木を植えたり,学校を建てたり,子どもといっしょに遊んだりします。力を合わせて何かをおこなうことは,世界じゅうどこでもあることなのですが,それをあえて“ワークキャンプ”という名前をつけておこなっています。なぜなら,今の世の中では,お金をもらわないと働かない,命令されないとやらないというふうに助け合う気持ちを忘(わす)れてしまった人が多くなってしまっているからです。このまま助け合う気持ちを世界じゅうの人たちが忘れてしまったら,おたがいを理解(りかい)することがなく,平和は遠のいてしまうでしょう。だから,現代(げんだい)風(ふう)に“ワークキャンプ”という言葉を使って,「助け合い」の気持ちを行動に移(うつ)すお手伝いをしているのです。
世界じゅうの人が力を合わせることで,社会は変わっていきます。たとえば,インドネシアで川のそうじをしたら,川がよみがえって生き物がふえたとか,モンゴルの孤児(こじ)院の子どもたちが,日本人ボランティアと仲良くなりたくて,日本語を一生懸命(いっしょうけんめい)勉強したら,地元の大学に入れたとか。
ワークキャンプを通して,社会の変化を目(ま)のあたりにしたとき,わたしはこの仕事をやっていて良かったと実感するのです。
少しのきっかけが,自信につながる

ワークキャンプで,長崎(ながさき)県の幼稚園(ようちえん)に行ったときのことです。その幼稚園には,ペルー人の男の子がいました。かれは,日本の習慣(しゅうかん)がよくわからず,日本語も苦手だったので,うまくまわりの人とコミュニケーションがとれず,『できない子』と思われていました。
ある日,その幼稚園に南アメリカからワークキャンプの一員がきました。かれが,幼稚園の先生にスペイン語で質問(しつもん)をしたのですが,先生たちはその言葉の意味がわからず困(こま)ってしまいました。すると,あのペルー人の子がきて,かれとスペイン語で話はじめると,「先生,この人トイレはどこかって聞いているよ。」と教えてくれたのです。その日から,その子に対するまわりの態度(たいど)が変わりました。この子は『できない子』なんじゃなくて,『ほかのことができる子』なんだと。その子もこのできごとがきっかけで自信がついたのか,そのあと,ほかの子どもたちとも仲良くなったそうです。
ワークキャンプがきっかけになり,一人の子どもの生活を楽しく変えることができたことを,心からうれしく思いました。
| 小学生のころに好き だったことを教えて! |
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| 関連情報 | NICE(日本国際ワークキャンプセンター) |



